
制作期間:2022年1月(1週間)
制作人数:2人
担当:エディトリアルデザイン/サービスモデル
日本のシニアファッションに選択肢を
高齢者が服を選ぶとき、幅広い選択肢が用意されていると言えるだろうか?洋服の広告では、高齢者モデルは“いかにも”な服しか着ていないように見える。ファッション業界が自社の洋服を着せるのは、若くスタイルの良い海外のモデルばかりだ。では、日本の高齢者や将来の私たちはどのようにファッションを楽しめばいいのだろうか?この問題の解決策として、フリーペーパー『GRAND』を作成した。『GRAND』は、日本のカッコいいシニアファッションを広めるフリーペーパーだ。紙面では日本人のシニアモデルが、様々なアパレルブランドを着こなす。等身大の高齢者がファッションを楽しむ姿を見て、服選びの選択肢が広がることを期待している。
背景
アパレル業界では、顧客層を絞りマーケティングを展開している。多くのブランドが、若くスタイルの良いモデルを起用し自社の製品をPRする。若者向けにトレンドを感じさせるラインナップが展開される一方、シニアモデルが着る服はどのブランドでもどこか似たような雰囲気を漂わせている。若者に比べ、高齢者の服の選択肢はかなり制限されているように見える。私たちは『GRAND』によって、高齢者の選択肢に幅を持たせたいと考えている。また、『GRAND』を通じてアパレル業界がシニア層にアプローチできるようになれば、新しいコラボレーションがうまれるのではないだろうか。

ファッション広告では若くてスタイルの良いモデルや海外のモデルが多い。
『GRAND』ではシニアモデルを起用して、様々なアパレルブランドのアイテムの着用例を紹介。
シニアが、自分も着れる・着てみたいと思えるファッションの選択肢を拡げる。
ストーリー

アパレルショップで買い物をしていたら『GRAND』を発見。
うちのおじいちゃんに見せてみようかな...?
おじいちゃんが少し服に興味を持ってくれた!
「おじいちゃん、この服カッコよくない?」
おじいちゃんが気になってた服をプレゼント。
「すごく似合ってるね!」
社会的意義
日本は高齢化先進国である。世界各国と比較しても高齢化の進行がはやい。だからこそ、この日本において高齢者の楽しい毎日をデザインすることは重要だ。私たちはシニアのファッションに着目した。ファッションは特定の世代が楽しむものではなく、誰でも、いつからでも楽しめるものではないだろうか。
『GRAND』は、シニアとファッションの関係を再考するための提案である。高齢者が服選びを楽しむフリーペーパーとして、さらに家族間のコミュニケーションを促進するツールとしても価値がある。
サービスモデル図

ビジネス展開
『GRAND』は、広告代理店と同様のビジネスモデルで展開していく。アパレルブランドと提携し、ブランドのアイテムをシニアモデルに着用してもらい、冊子にまとめる。冊子は店頭での配布をメインとする。来場客が家族に共有することでシニアにリーチする。また、『GRAND』の効果が認められた場合は、チラシとして住宅への投函なども検討する。
エディトリアルデザイン
